県産材「北信濃の杉」の家 NPO-#008
Shinonoi/NAGANO/2009
長野市郊外の南西部、6区画程の分譲地。お客様のご両親が将来娘夫婦の新居にと思い10年ほど前に購入しておいた敷地である。北東側には水田、更に神社があり閑静な場所である。
「信州木造り工房」の第八作品目。お客様の要望は、「木と薪ストーブそして暖かい家」。
この要望に答えるかたちで進められた。
今回の住宅では内外で使われる素材を木と金属といった全く異質なものの組み合わせを試みている。木の持つ柔らかさ・暖かさ・木目と金属の持つシャープさ・冷たさ・軽さなどを融合・対比させ、空間(建物)に温度を感じられるようにしている。 建物外部は金属のガルスパンを主として、ポイント的に木を使い、室内空間と一体感をもたせるようにしている。内部は一転して、無垢の木で包まれている印象を受ける。素材は杉の無垢。そこに新建材のモイスが壁として張られ、薩摩中霧島壁が塗られることで調湿効果をもたらし、空間の温度を2次的にコントロールしてくれている。
リビングに設けられた鋳物の薪ストーブで柔らかな暖かさが吹抜けから2階に上昇し、ファンにより階段部分より下降する循環機能も計画し、空間は視界的にも空調的にも一体化している。
DATE
所在地:長野市篠ノ井
主要用途:住宅
設計:やま秀 田中建設 + 建築工房 アーキクラフト
施工:笠井工業株式会社
構造/工法:木造在来軸組工法
延床面積:114.00m2(34.49坪)
竣工:2009.11