正覚寺
Tsuno/NAGANO/2001
長野市の北東部、りんご畑に囲まれた自然豊かな環境の中に優美な姿で佇む浄土真宗大谷派の正覚寺庫裏。ある場所で、道路拡幅にあたって非常に良い木が大量に伐採されることに。そこで、「この木材を使って庫裏を建てたらどうでしょう?」と、話をもちかけられたのがきっかけとの事。
木材(杉・松・栗・檜・檜葉・桐・欅・朴)は構造材・仕上材も全て支給品。適材適所に使い、木の温もりと香り、構造美が感じられ、檀家の皆さんと共に何百年と利用できる建物となるよう依頼された。
間取りは中央に和室5室の続き間を配置し、利用目的に応じて最大57.5畳の大空間を確保した。外観は軒の出を大きくとった荘厳な出し桁入母屋造り(千鳥破風)。玄関は唐破風向拝付入母屋造りとし、木造建築の持つ構造的造形美を醸成。和小屋に使用された中引梁は末口1尺長さ11間にもなる樹齢170年の赤松を四本使用している。
DATE
所在地:長野県長野市津野
主要用途:庫裏
設計/施工:やま秀 田中建設 + 建築工房 アーキクラフト
構造/工法:木造在来軸組工法
延床面積:372.23 m2(112.60坪)
竣工:2001.12