県産材「北信濃の杉」の家　NPO-＃009

Wakaho ／NAGANO／2012

  長野市郊外の南東部、既存集落の一部ではあるが市街化調整区域の農業振興地域ということもあり、周りに住宅は無く畑に囲まれた非常に静かな場所である。今回の計画は、この敷地に７年ほど前に建てられた農家住宅の「離れ」である。
  「信州木造り工房」の第九作品目。お客様の要望は、共稼ぎのご夫婦に変わって昼間子供達の面倒と農業を手伝ってくれているご両親がゆっくりできるスペースがほしいとの事から始まっている。
   敷地西側の空きスペースを効率的に利用する為に南北に長い配置とし、平屋ということもあり防犯も兼ね備えた形で、敷地を囲う塀をイメージしたデザインとしている。外壁の素材を金属のガルスパンとモルタル吹付とすることで既存の母屋の色調と調和するようにしている。
   プラン的には南からウッドデッキ、玄関、リビング、寝室、ＷＩＣ、物置と配列している。物置は北側の畑との農作業も配慮し、農機具置場としての機能も備えている。片流れの勾配天井が生みだす空間の開放感は数値としての建物の高さ以上の効果を醸し出している。

DATE
所在地：長野市若穂
主要用途：離れ住宅
設計／施工：やま秀 田中建設 + 建築工房 アーキクラフト
構造／工法：木造在来軸組工法
延床面積：46.37 m2（14.03坪）
竣工：2009.12